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アラスカの動物たち [旅のおすすめ本]

少年なら誰でも、大いなる極北の森の暮らしを夢見ることだろう。

極北の動物誌

極北の動物誌

  • 作者: ウィリアム プルーイット
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/09
  • メディア: 単行本

 

この本を初めて読んだ2年半前、私は今と同じように仕事を辞めて毎日本をたくさん読んでいた。

動物は好きだったけど詳しくもないし、何度か途中で飽きて読み進めるのをやめてしまった記憶がある。

なのに久しぶりに読んだら、面白くて一気に読み終えてしまった。

この2年半のうちに、自然や動物の生態を隣で教えてくれる人と一緒にいたらそうなった。

「Animals of the North」は生物学の本というより、アラスカの自然を詩のように書き上げた名作であり、宝物のように大切にしていた。この本全体に流れている極北の匂いに、どれだけアラスカの自然への憧れをかきたてられただろう。 by星野道夫

星野さんはこの本を読んでアラスカに渡った。本1冊が彼の人生を変えちゃったのである。

思えば初めて読んだとき、私には想像力がまったく追いつかなかったんだと思う。

カリブーやムース、オオカミ、どれも馴染みのある動物ではないし、北極の大地より、どちらかというと暖かい太平洋のイルカの方がなんとなく幸せで、身近な感じがしていた。

地球温暖化の影響で北極の氷がどんどん溶けている。ホッキョクグマはとうとう絶滅危惧種になってしまった。

ホワイト・プラネット [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD

アース スタンダード・エディション [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ギャガ・コミュニケーションズ
  • メディア: DVD

なんというか、白くまは出てこないけどこういう映画のシーンを見ているように、というかもっとリアルに動物達を感じる本。 

いったい地球は、動物はどうなっちゃうんだろう・・・

もう、極北の暮らしを夢見る男の子なんて日本にはほとんどいないかもしれない。でも、もし教科書にこの本を使ったら、もっと身近に世界のことを考えるかもしれない。極北の暮らしを夢見て、動物達を守りたいと思う子が増えるかもしれない。

この本はこんな言葉で締めくくられている。

極北の地の未来について、寒冷期に入った当初は悲惨な予測が言われていた。だがこのように、その予測は現実のものにならなかった。確かに長く困難な調整機関が必要だったが、最終的には生態学に基づく論理が主流になり、極北の大地とそこに住むすべての生きものは、自給自足で生きていけるようになったのである。 

恐らくたとえ温暖化が進んだとしても、同じように生きものは何とか生きていくと思う。

でも、人間のせいで動物達を苦しめているのは、とてもとても切ない。

想像力豊かな子供達に読ませてあげたい1冊。

たった今も、同じ地球の上のどこかでクジラはジャンプをし、オオカミたちはきっと獲物を求めて狩りをしている。なのに、人間は今日も自然を破壊し続けている・・・胸が痛い。

もう絶版になっちゃったらしいから、今のうちに、早く・・・

 

 

 


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